インタビュー

L型産業のバリューアップで社会的インパクトを最大化させる

田中 翔
マネジャー
2023年9月入社

副社長として30代で経営に従事

JPiXに入社して半年足らずですが、事業承継を通じ株式を取得したクア・アンド・ホテルの取締役副社長に就任し、当社の事業経営に取り組んでいます。30代のうちに企業経営に挑戦したかったことがJPiXへの転職理由ですが、思ったよりも早いタイミングで責任あるポジションを任され、日々忙しいながらもこれほど楽しい仕事はないと感じています。

クア・アンド・ホテルは山梨県、長野県、静岡県に宿泊施設つき健康ランドを3拠点、ビジネスホテルを1拠点運営しております。「最高のおもてなし・完全な安全性・徹底した清潔さ」をお客様に約束するという企業理念の下で、経営状態は良好です。JPiXの考え方に深い理解を示された旧オーナーが、新体制への移行を支えてくださっています。

投資実行時に仮説として策定していたPMI計画を基に、自分自身でやるべきことを決めて、チームと一緒に取り組んでいます。これから、現状の問題点やJPiXへの期待について従業員や関係者の皆様の声を聞きながら、クア・アンド・ホテルをさらに素晴らしい会社にしたいと思っています。

G型の経験から見出したL型事業の可能性

前職の商社ではセメント関連資材のトレーディングと事業投資に携わっていました。商社が手掛ける投資は規模が大きく、関与する人数も多いため、経営陣になれるのは40代、50代になってからがほとんどです。マクロ環境の観点から儲かりそうな領域を見定めて資金を投じ、その後の関与においては、いかに既存事業とのシナジー効果を引き出し、全体で儲けるかを重視する傾向があります。一方、JPiXでは、外部環境の観点で収益が出る領域かどうか以上に、自分たちが経営に参画することで、どれだけ企業価値を高められるかという点に議論の重点が置かれると感じています。その分、より経営者として鍛えられる環境に身を置けるのではないかと考えていました。

代表の冨山和彦の著書に共感したこともJPiXを選んだ理由の1つです。私は静岡県で生まれ育ったこともあり、L(ローカル)型産業が重要だという指摘は腑に落ちました。前職の商社は典型的なG(グローバル)型企業であり、私自身も合計6年半をアメリカとシンガポールに駐在し、決算責任を負って現地人スタッフをマネジメントする経験もさせていただきました。その中で感じたのが、L型に移ったほうが経営者として活躍できるフィールドが広いのではないかということです。また、日本の人口が減少する中で、少しでも地方に貢献できる働き方がしてみたいとも思いました。当初は10年以上勤めた商社を辞める不安はありましたが、いざJPiXに入ってみると、非常に楽しく仕事ができる環境が整っていました。

JPiXでは、仕事の価値や質が重視され、スピード感、コミュニケーション力が求められるなど、プロフェッショナル・ファームとしての厳しさがあります。他方、どこで何時に仕事をしようと、しっかりと価値を出していれば、誰にも干渉されません。裁量権が大きく、柔軟性や自由度が非常に高いと感じています。

また、入社前に予想していた以上に多様性に対して寛容な組織でした。メンバーは皆プロフェッショナルです。投資銀行出身者はファイナンス、経営コンサルタントはビジネスDDやPMIなどの分野で強みを持っています。そうした各々の強みを融合し、お互いにサポートし合うことが企業文化としてJPiXには根付いています。

目指すのは企業価値向上だけでなく、インパクトの大きさも

私自身の強みは、仕事のオーナーシップをもって自らビジネスをつくり、周囲を巻き込みながら意思決定する経験を多くしてきたことだと思っています。ただし、海外現地法人で外国人をマネジメントしながら成果を出すことと、地方の企業で経験の長い年長者の方々と一緒に組織をあるべき方向へ前進させることには、異なる難しさがあります。たとえば外国では、知識と経験があり、適切にコミュニケーションができれば、年齢には関係なく仕事を進めることができます。一方、日本、特に地方ではある程度年齢は重視されると感じています。若いということだけで不利にならないように、相手の経験や知見をしっかりとリスペクトしながら、丁寧にコミュニケーションをとるようにしています。

それ以上に大きな違いは、関わる人数の多さです。クア・アンド・ホテルの従業員数はパート社員を含めて461人。健康ランド内で働いてくださっているテナント店舗の従業員の方々も含めれば、関係者は約1,000人にのぼります。それぞれの意見を聞きながら、取り入れるべきことは取り入れつつ、会社の方針と異なるときには納得していただく必要があります。また、クア・アンド・ホテルのお客様は年間120万人以上にのぼります。自分が経営に携わることによるインパクトは非常に大きく、やりがいを感じています。商社時代は、短期的に儲かる仕組みづくりを主に考えていましたが、現在は、クア・アンド・ホテルの企業価値を長期的に向上させるのは大前提として、より多くのステークホルダーに「良い」と思ってもらえるように定性的なインパクトも大きくしたいと思っています。

クア・アンド・ホテルは、地域で一番喜びが集まる場所を目指して、現場の従業員が一生懸命働き、幅広い世代のお客様に愛されている、真に地域に必要とされている会社です。今後、労働人口が減っていく日本で、生産性を高め、稼いだキャッシュを人材投資および設備投資に回さなければ、企業の持続的な成長は難しいと考えています。従業員にやりがいを感じてもらえるように、もっと働きやすい環境をつくり、お客様にもっと喜んでいただけるような会社にしていきたいと思います。

エキサイティングな仕事を通じて、自分を鍛えられる

JPiXで働いてみて感じるのは、他のPEファンドと比べて2つの特徴があることです。1つめは、Exitを前提としない投資という点で明確な差別化ができていることです。特に事業承継案件において、オーナーによっては、Exitを前提とする一般的なPEファンドに、自分の大切な事業を売却することに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。長期的に投資先にコミットするJPiXの考え方は、そうしたオーナーに支持されると実感しています。JPiXは設立から3年になりますが、こうした唯一無二の特徴を基に、非常に多くのご相談を頂いています。我々は、これら機会を活かし、社会におけるロールモデルとなるような投資や事業経営をしていきたいと考えています。

2つめが、バリューアップのための投資と事業経営に力を入れているところです。おそらく、他のPEファンドと比べても、常駐で送り出す人数、かける時間などコミットメントの深さは異なるはずです。
「ポジションが人をつくる」という考え方がありますが、若いうちから責任のあるポジションを掴み、自分を鍛えていくことは大切です。「これを成し遂げたい」という強い気持ちを持っていれば、JPiXではエキサイティングな仕事をするチャンスがあります。自分でやりたいことを見つけて、周りを巻き込んで実行するやる気や能力を持っている人、また、投資とその後の事業経営に深く携わりたい人にぜひ仲間に加わっていただきたいです。


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